5月15日に開会された5月臨時会では、新型コロナウイルス感染症対策に関連した補正予算案等が審議され、各会派から個人質疑が行われました。減税日本ナゴヤからは、佐藤ゆうこ議員が、特別定額給付金に関する補正予算の専決処分について質しました。質問の要旨は下記の通りです。
【佐藤ゆうこ議員】
始めに、最前線で戦って下さっている医療従事者の皆さま、自粛にご協力くださっている市民の皆さまに、心より感謝申し上げる。名古屋市で感染者の増加がおさえられているのは、皆さまのご努力と、国に先がけ、発症の2日前から行動経緯を調査し、濃厚接触者を健康観察の対象、としてきたことが大きな理由の1つだと考えられる。改めて、本市の独自の取り組みに敬意を表する。
さて、延長されていた国の緊急事態宣言が愛知県は昨日、解除をされたが、コロナ禍の中でも報酬が全く下がっていない私たち議員とは違い、収入が激減された方、職を失った方、大学をやめざるを得なくなった方など、市民の皆さまは今もなお、苦しい状況下にある。減税日本ナゴヤは、これまで、多くの要望を市長にしてきたが「特別定額給付金の一刻も早い給付・緊急度に応じた給付」については、少しの猶予もない為、我々は、緊急度が一目でわかる返信用封筒の工夫なども要望・提案してきた。
特別定額給付金の申請にはオンラインと郵送があり、オンライン申請についてはマイナンバーカードの手続きに関するトラブルや、申請の適否の照合作業などから、給付をするまでに一定の時間を要すると言われており、郵送申請についても、返送の短期集中などによる混乱が予想されている。申請書は5月下旬に発送され6月中旬から指定口座に順次振り込まれるとのことだが、今すぐ現金が必要な方にとっては死活問題になりかねない。
そこで、スポーツ市民局長にお尋ねする。
1、一日でも早く、1秒でも早く、10万円を手に取って頂けるように、職員の応援や専従者の増員、また、緊急性の高い方を優先できるような工夫が求められるが、局としての対応を示してほしい。
2、非常に許しがたいことに、特別定額給付金に便乗した詐欺が既に発生している。総務省や自治体がウェブサイトやビラなどで注意喚起を行っているが、今後ますます、こういった犯罪が増えていくことが危惧される。警察とも連携しながら、あらゆる手段を講ずるべきと考えるが、ご所見を伺う。
3、特別定額給付金は、世帯主が家族分を一括して申請・受給をすることになっているが、中には様々なご事情により別居をされている方もいる。その他にも、障害をもった方や日本語が分からない方など、社会的配慮が必要な方に対して、できる限り寄り添った対応をするべきと考えるが、ご所見を伺う。
【スポーツ市民局長】
特別定額給付金事業は、本市では、5月9日にオンライン申請での受付を開始したところ。申請書の発送は5月下旬から順次行い、6月中に給付を開始できるよう、職員体制を整え準備を進めている。
今後申請書の発送が始まると、その返送が短期に集中することが予想されるため、申請書の返信用封筒に「他の世帯の給付金の処理を優先しても構わない」という旨の意思表示をしていただく欄を設けることにより、緊急性の高い方により早く給付できるよう取り組んでいく。
また、申請書の返送が集中しないよう、時期をずらしてご返送いただくなど、お急ぎでない市民の皆様には、ご理解とご協力をお願いしたい。
特別定額給付金に便乗した特殊詐欺については、国から示された特殊詐欺被害防止を啓発するチラシを活用し、市公式ウェブサイトやSNSなどにおいて注意喚起を行っているところ。広報なごや6月号や申請書に同封する特別定額給付金の概要をご案内するチラシの中でも、注意喚起を図っていく。
引き続き、警察を始めとする関係機関と連携を密にしながら、市民の皆様が被害に遭わないよう、積極的な情報発信に努めていく。
配慮が必要な方への対応については、外国人の方への対応としては、コールセンターで8言語に対応する他、申請書の記載例については、ウェブサイトに掲載する。視覚障害の方についても、点字版案内などを作成する。
また、様々なご事情から通常の対応では申請や受給が困難な場合もあるため、国から示されている対応方法を踏まえ、市民からのご質問にコールセンターにおいて適切に対応したい。
【佐藤議員】
返信用封筒に意思表示の欄を設けて頂けるとのこと、有難い。その他にも、ご答弁頂いたことを徹底し、出来る限り素早く給付をして頂くこと、そして皆さまのお手元にいきわたるまで、きめ細やかな市民サービスをお願いする。
ここで市長に再質問をさせて頂く。
大村知事は大型連休中に、約3千万円の県費を使って、テレビやラジオなどで15秒から20秒間の知事メッセージを発信されていた。一方、市長も時を同じくして、こちらは一切、市費を使わず、一部大型ショッピングセンターにおいて「3D(スリーディ)大作戦」を呼びかけておられた。
市民の皆さまの中には、市長の映像や声を望む方々が多くいらっしゃるため、是非とも「申請書の返送時期をずらして頂くことのお願い」や「詐欺に対する注意喚起」など、様々な媒体を使って、分かりやすいメッセージを発信して頂きたいが、いかがか。あわせて給付金を一刻も早く市民の皆さまにお届けする為の市長の思いをお聞かせ頂きたい。
【河村市長】
ショッピングセンターなど、声をかけていただければできる限りのことをしたい。お金はもちろんいらない。
パートで仕事をなくした方など、家賃の支払いや、今日の食費にも困っている。生活保護の方の家賃は保障されるが、保護を受けずに頑張っている人が本当に困っている。職員が把握しているはずなので、一軒一軒直接届けろといいたいが、そうもいかない。なんとか早く届けたい。